ISBN:4829116714 文庫 あざの 耕平 富士見書房 2004/12/18 ¥609
漆黒の夜に刻まれた、赤い――赤い姿。
調停員・葛城ミミコは、彼から目を離せなかった。
だって、笑っていたから。
『銀刀』を片手に、同族の血に染まり。
牙をむき、吸血鬼そのものの姿で。
「これはデモンストレーションなんです」
ジローは、酷く優しげに微笑んだのだ。
間違ってる――と、叫ぶことは簡単だった。けれど。ミミコにはわかった。
もう、何を言っても、彼に届かない。
人間と吸血鬼が共存する世界で唯一の場所・特区。だが吸血鬼の兄弟・望月ジローとコタロウの上陸で、平穏は破られた。香港聖戦の英雄・ジローを巡り動き出す、策謀の数々。人間と生きることを望むジローは、ある決断を下すのだが!?
過去の因縁と現在の思惑が、未来を揺るがす!新感覚吸血鬼ストーリー!!

"BBB"第二巻。ようやく読み終わりました。一巻も面白かったのですがこれはさらに面白い。だんだん面白さが加速してくる作品です。

第二巻は今まで深く語られることの無かった10年前の"香港聖戦"の様子がミミコの夢を通して語られています。龍王セイ、ウォーロック家のケイン、そしてジローが共に戦った様子を垣間見ることが出来ます。
また、現代では彼らの他、特区における"人間"のトップ、すなわちカンパニーのトップも登場し、さらに第三勢力でありセイやケインの対極に位置する吸血鬼のトップ、ゼルマンも登場します。
っていうか、物語後半の巨頭会談は緊張感ありすぎです。ミミコ、ちびりそうです(笑)

とにかく展開がスピーディに加速する"BBB"、この二巻までがどうやら序章ということで、第三巻以降から本格的な物語が始まりそうな予感。久しぶりの富士見ファンタジア文庫、ヒット作品です。

個人的にはゼルマン、好きなんだよねぇ…。(’’*

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Rei

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