Room No.1301 (#6)

2005年10月8日 読書
ISBN:4829163232 文庫 新井 輝 富士見書房 2005/10 ¥588
健一は絆というものについて考える。
夜の坂道。
酔っぱらった日奈を背中に抱えながら、かすかに伝わるぬくもりについて考える。それは今という時間をともに生きる、二人をつないでいる証のような気がする。
背中の日奈は、佳奈への思いを語る。
「でも……好きなんです。特別なんです」
健一は思う。
好きという気持ちについて。
綾との関係。冴子との日常。千夜子との一夏。そして姉との別離。その全ての中に絆があり、好きという気持ちがあったような……そして、もしかしたらなかったような。
始まった二学期。双子の姉妹佳奈と日奈に振り回されながら、その時は刻々と近づいてくる。健一のもとに送られてくるある荷物は、新たなる出会いと別れを彼に告げる……。時に可笑しく、時に切ない健一の恋愛を探求する物語、第六弾!

表紙は健一と"とりあえず"彼女の千夜子。
プロローグではいつものとおり物語の結末、"未来"のお話。既に人妻となっているホタルと、綾、そして旦那の圭一郎との絡み。圭一郎は初登場。彼の去り際の台詞が気になる。
本編の方は前半平和。まぁ、ツバメと似たような性格の佳奈が若干暴走しているが、基本的には健一と彼女の千夜子が中心のお話。千夜子の父上登場。こいつ変だw 
後半になって嵐到来。シーナ人格の時に酒を飲みすぎて泥酔してしまった日奈、彼女は実の双子の姉の佳奈が好きなのだが、健一の背中で家まで送られる時、ちょっとした心境の変化が…?しかし、現場を佳奈に見つかってしまい最悪の展開に。そして同時に、"あのマンション"に住んでる者達ともいつか別れが訪れるのだとはっきり自覚する健一。
自分のはじめての相手である綾、体だけの関係の冴子、管理人(?)の八雲ともいつか別れがくるのだろうか。既に離別してしまった姉と同じように…。そう考えて一人泣いてしまう。
ラストはようやく再登場した実姉ツンデレのホタル。
ホタルキター!(゜∀゜*!

全体的にはインパクトが少なかったような気がします。物語の中心がマンションを離れたからかな?健一、千夜子を中心とした学校、刻也のバイト先、刻也の彼女の(変な)弟との絡み。佳奈との絡み。今までとは違う舞台を転々とし、どちらかというとサブキャラとの絡みが多かったのでそう思ったのかも。
だからこそ、素の日奈と健一のツーショット、ラストのホタル再登場が妙に印象に残った第六巻でした。

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Rei

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